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松江の茶室巡り

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茶どころ松江に来てしまった以上、やっぱり茶室巡りは欠かせません。これは観光というより、完全にわたしの趣味の世界。ちなみに松江のお茶の消費量は全国平均の約5倍、和菓子の購買量は全国平均の約1.5倍だそうで、京都・金沢とならぶ茶どころ・菓子どころの由縁。

ここ明々庵は、厚い茅葺、入母屋造の田舎屋風が特徴の茶室。写真には写ってませんが、入母屋に掲げられた「明々庵」の額は不昧公直筆。戦後荒廃していたものを、当時の島根県知事田部長右衛門氏の尽力により、塩見縄手の裏の松江城のよく見える高台に移築・復元されたもの。田部知事は、製鉄業で財を成した島根三名家の出自で、竹下元首相のスポンサーだったり、司葉子の後見として有名な方。塩見縄手に田部美術館を建設し茶道具の名品を収集するなどの松江の誇る文化人でもある方です。

Cimg5189にじり口から見える小間の茶室は二帖台目向切りの炉辺。

高台への石段をのぼりきった所に、松江城の見える見晴らし台があります。

確かにここから眺めるお城は姿がいいですね~。

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普門院の観月庵は、二帖隅炉の茶室でありながら、写真の右側面の窓が、天井まで壁一杯に開口した引き違いの障子窓になっており、 観月のための特別な趣向となっているそうです。(写真を撮ってるときは知らなかったので、見逃してしまった・・・)

Cimg5199_2 荒廃がひどく、茅葺屋根も崩れかけている。普門院では今修復のため寄付を募っているとのことで、わたしの実家と同じ天台宗のお寺さんということもあり、千円カンパしてきました。

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茶室巡りの最後は安来市にある名刹清水寺の塔頭として残っている連乗院の古門堂と厳松軒の二つの茶室。

古門堂という名前は清水寺の大門改築の際の古材を使って建てたことに由来するもの。二帖丸炉の珍しい意匠の席です。丸炉の炉縁は境内にある三重塔の中心柱の根元を利用して造ったものだそうです。

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岩松軒は、古門堂と向かい合って書院の続きに作られた二帖向板隅炉の茶室。岩山を切り崩して作られた古門堂と、その岩山の上の三重塔を眺めることのできる茶室です。Cimg5308

連乗院の住職は三斎流古門堂の家元として、お弟子さんの稽古をつけているそうで、四月の終わりだったので丁度釣釜を掛けていました。こんな本格的な茶室で普段から稽古できるなんて、なんて幸せ!

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お気付きだと思いますが不昧公所縁の茶室は二帖の小間のものが多く、不昧さんは二帖がお好き?だったようですね~。

わたしも、昨秋柴田町の如庵写しの如心庵という二帖半台目向切りの茶室で点前をして以来、小間のお茶が大好きになりました。

小間の茶をやってみないと、お茶の独特の空間の楽しさが分からないままだったかも・・と感じました。

余談ですが、有名な松平不昧公の不昧という号は、禅籍「無門関」の百丈野狐という公案から出たもので、「不落因果、不昧因果」という禅語から取られたものらしいです。

「客の粗相は亭主の粗相なり。亭主の粗相は客の粗相と思うべし。客の心になりて亭主せよ、亭主の心になりて客いたせ。習にかかわり、道理にからまれ、かたくるしき茶人は、田舎茶の湯と笑うなり。・・・茶の湯の心に寄する人に送るものなり。」と「茶礎」という不昧公の著書に記されています。

お茶の作法や流儀で習ったことだけで、お茶を分かったような気になって、あれこれ言う人になるな。相手の心を汲み取ってこそのお茶だ・・・と言うことでしょうか?ウンチク自慢をするつもりではなかったのですが・・・・現代の茶の湯にも通じる不昧さんの志を想います。

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